15 avril 2019


日本に滞在中のダーリンからラインが来ました。
お願いがあるんだけど」

彼が日本を離れる時に
私はカラスウリの墨絵をあげたんだけど
紙のままあげたからシワになっちゃったみたい。

「あの墨絵大好きだから
  試作品の白ワインのラベルに使いたいんだけど
  撮った写真を消しちゃったみたいで…
  ほかのバージョンでもいいから
  画像があったら送ってもらえないかな。
  ワインの名前が “karasu-uri” なんだ」

おー! ついにダーリンは自分のワインを
作り始めたんだね。ブラボー!
そして約束通り、最初のワインのラベルに
私の墨絵を使ってくれるんだね! 
ダーリンはいつだって
私に素敵なことを運んでくれます。

私は以前展覧会に出した作品の写真を
ダーリンに送りました。
この作品は私が最も気に入っているものの1つで
展覧会が終わったら家に飾ろうと思ってたのに
売れてしまったの。

白ワインの名前がカラスウリだなんて
ちょっと笑っちゃうけど
ワインボトルに墨絵は渋くていいと思うわ。
イメージが沸く。

ダーリンの世界に入ると時が止まります。
すごく不思議な感覚だけど
時空を超えて別の場所にいるような感じがする。
不思議だわぁ。

ダーリンがフランスに帰り
フランス語のレッスンもなくなり
私の日常からダーリンがいなくなってからは
彼のことを思い出すことは殆どなかったんです。
目の前から居なくなると忘れちゃうんだ。

でも、こうしてダーリンが再び目の前に現れると
(まだ会ってはいないけど)
まるでタイムトラベルをしたみたいに
一瞬にして彼がいたあの時に引き戻されます。
私が好きだった南仏らしい緩やかな世界に
チューニングされちゃう。

そうなの、私がイメージするフランスは
この雰囲気だったのよ。

とはいえ、ダーリンはもはや恋愛対象ではなく
私の中で偶像化された理想のフランス人。
芸能人みたいなものです。
彼は永遠の友だち。


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