9 février 2019


私の祖母は親の都合で結婚させられました。
経営していた会社を立て直すための結婚。
その結婚で3人の子供を儲けましたが
嫁ぎ先の事業が傾くと曾祖父は今度は離婚させて
別の金持ちと結婚させました。
悪いヤツだねえ。

昔はそういうことが珍しくなかったのね。
祖母はよく「私は政略結婚させられた」
と言っていましたが気持ちはわかる。
あまり文句を言わない人だったから
父親には余程の思いがあったのでしょうね。

子供は女、女、男の3人でしたが
昔のことだから長男は家のもの、
子供はみんな置いていくように言われましたが
最終的に長女だけ連れて行くことを許されて
祖母は家を出たのです。
その後、再婚して生まれたのが母です。

さて、嫁ぎ先に置いてきた長男と次女。
私から見ると伯父、伯母ですが
2人はずっと母親に捨てられたという思いを
持って育ちました。

それでも伯母は大人になると
自分も離婚して子供と離れ離れになったので
祖母の気持ちを理解したのでしょう。
ずっと福岡に住んでいましたが
よく東京の私のうちに遊びに来ました。

でも伯父はずっと祖母を憎んでいた。
捨てられたという思いを
ずっと抱えて生きていました。
私は冠婚葬祭の時に2度会っただけだったな。

ところが、祖母が85歳の時に大腿骨を骨折し
その年齢ではもうこのまま
病院でダメになっちゃうかと思われた時、
福岡から伯父が病院にやってきたのです。

祖母はその頃認知症が始まっていましたが
伯父のことを余程気にかけていたのでしょう、
ひと目見るなり伯父とわかり
自分が離婚して家を出るときに
どんなに後ろ髪引かれる思いで子供を残したか
伯父に話して聞かせたのです。

伯父は涙を流してその話を聞いていました。
涙と一緒に心の氷が解けたようでした。
その時伯父は60歳を過ぎていましたが
母親を許すのに60年もかかったのね。

許せないという思いを
ずっと抱えて生きているのは辛いです。
その思いが自分を不幸にさせます。

あんなことがあった、
でも今こうして幸せに暮らしていて
ありがたいという方にフォーカスすれば
人生はどれだけ明るいものになるか。

許すというのは簡単ではないかもしれない。
でも許せないという思いがあると
自分の幸せにブレーキをかけます。
だから許した方がいいよね。
誰のためでもなく自分のために。
ポチしてくださると励みになります♡         

この記事へのコメント

1. Posted by 星   12 February 2019 01:06
5 心に響きました。
どうもありがとうございます。
2. Posted by yuricon   12 February 2019 09:00
星さん
そう言っていただけると嬉しいです。
こちらこそありがとうございます。

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