11 novembre 2018

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松嶋啓介さんは20歳で渡仏、25歳でニースに出店、
28歳のときに外国人としては最年少で
ミシュランの星を獲得したシェフです。

現在ニースで3店舗、原宿に1店舗を経営し、
日本とフランスを行ったり来たりする
超多忙な生活を送っています。

その松嶋シェフが直々にお料理を教えてくれる
L’école de KEISUKE MATSUSHIMA
「美食の寺子屋」に参加しました。
シェフが説明しながら調理するのを
間近で見せてもらいながら学ぶスタイル。

本日のメニューは
~キノコのオムレツと特製Kチャップ~です。

多忙な松嶋シェフがこういう機会を持つのは
生きることの基本となる食の正しいあり方を
それぞれの食卓に伝えたいからです。
「美食は病気になります」

彼の言う "美食" とは
砂糖、塩、油(脂)のアッパー系の味。
脳に刺激的で美味しく感じるけど健康に悪く
成人病の原因にもなる。
子どもがキレる原因にもなります。

大切なのはうま味が生み出すダウナー系の味。
食材にはグルタミン酸、イノシン酸、グアニス酸
といううま味成分があって
それをロジカルに組み合わせることで
調味料が要らないほどの美味しさが出せる。

実際、目の前で作ってくれたケチャップは
調味料を一切入れないのに
信じられないほどの美味でした。

調理方法も強火は使わず
弱火でじっくり火を通すことでうま味を引き出す。
調理時間なども何分などの数字ではなく
音を聴き、においを嗅ぎ、
鍋の中の様子を観察するなど五感を使えって。

うま味は「情緒を育むための栄養素」だそうです。
いい言葉だなぁ。
派手ではないけどやさしくほっとする味。
こういうものを食べていれば
人がやさしくなるのは間違いありません。

私たちは昔から当たり前のように
お料理の基本は「さしすせそ」と習ってきたけど
それは間違っているとシェフは言います。

和食は塩味も甘味も強く
素材の旨味が活かされていないって。
確かに、根菜など色々な食材を使っても
煮物などは調味料の味が勝っていますよね。
お料理の概念が根本から覆されました。

お料理教室の後は
レストランの個室に移動してランチタイム。
最初に出てきたのはそれぞれ
苦味、酸味、うま味、甘味、塩味の
調味料を乗せたエリンギでした。
確かに同じものなのに感じ方が全然違う。
でもお勉強はここまで。

さっきシェフに習った
キノコのオムレツ 特製ケチャップ、
パン3種と鴨のロースト、
めっちゃ美味しいデザート2種をいただき
心もお腹も満たされました。

松嶋シェフはどんなに忙しくても
朝食と夕食は必ず家族と一緒に食べるそうです。
お昼の仕事が3時に終わると家に帰り
夕食の下ごしらえをして店に戻り
食事の時間にはまた帰宅して
家族揃ってごはんを食べるんだって。

食事は「何を」食べるかではなく
「誰と」食べるか。
「ご馳走を作る時間は自己犠牲に満ち、
他社とのつながりを感じる充実した時間」
自ら実行しているからこそ説得力がある言葉です。
やっぱりごはんは大事よね。



                             



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