26 janvier 2016


七里ヶ浜から見る富士山は絶景です。
たっぷりと雪を頂き風格を漂わせた富士山を
ぜひ写真に収めようと、私はiPhoneを構えます。

ところが、実際に見るとあんなに大きい富士山が
写真だとすごく遠く小さくなってしまう。
何度挑戦しても思うように撮れません。 
なんでこうなるの?

私たちは網膜を通して物を見ます。
網膜の中の神経節細胞は100万、
視神経繊維の数は120万程度です。
これはデジカメの120万画素みたいなもの。 
私が使っているiPhone6は800万画素ですから
どれだけ粗い画素数かわかるでしょう。

でも、私たちはこの眼を通して
どんなに解像度が高いテレビよりキレイに
物を見ることができます。
何故こんなに何もかもちゃんと見えるの?

それは、足りない部分を脳が埋めているから。
情報を統合し処理して120万画素の画像を
iPhone以上の画像に作り変えているからです。
脳ってスゴイ!

なので、私がこの目で見た大きな富士山は
私の脳が創った画像であって、
iPhoneに写った小さな富士山の方が本当の姿。
そういえば、この前のキレイな満月も
写真に撮ったらうんと小さかったもんね。

つまり、私たちがいつも見ているものは
あんなにリアルに見えていても
本当の姿ではないのです。
私が見ているものとあなたが見ているものが
同じとも限りません。
不思議だぁ。

記憶だって、どんどん上書きされているらしい。
自分の記憶の中で
「絶対に事実だ」と思っていることも
本当は脳が勝手に別のストーリーに
書き替えているということだってあるのです。
というより、そういうものだと思った方がいい。

アメリカの有名な裁判。
ある女性がカウンセリングで退行催眠を受けたら
子供の頃に父親に性的虐待を受けたという
記憶が蘇りました。
女性は父親を相手に裁判を起こします。

ところが、裁判が進むにつれて
多くの矛盾点が明らかになります。 
結局、女性が思い出したという記憶は
脳が勝手に書き替えていたものと証明され、
父親の無実も証明されました。 

催眠術で蘇った記憶が偽物だなんて
一体誰が疑うでしょう。 
それほど、記憶というのは曖昧なものなのです。

私は子供の頃のことを殆ど覚えています。
でも、私が覚えていると思っている事実が
本物だという自信はもはやありません。 


 
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この記事へのコメント

1. Posted by yumi   26 January 2016 19:54
こんばんわ。とても良い記事でした。
ああ、そうだったわと思い当ることいっぱい。
日常は思い込みと勘違いで生きている・・と思っているんだけど、何かと感情に振り回される。
この振り幅が小さくなればなるほど、できた人間なんだろうな~。
あ~あ、錦織選手は負けてしまったし、
ジョコビッチは強いと思い込むな!と応援するんだけどね。
胃袋を掴む話、昔、アメリカ人のまだまだ23,4の人が言っていました。
奥さんが日本人で年上だったから、料理をよく作ったんでしょうね。
外国でも一般的によく言われることなんでしょうね。
日本はいまや、そんなこという人も減ってきた。
でも、現実は、言われなくなってもその通りに男性は選んでるよ。
2. Posted by 東の魔女YURICO   26 January 2016 20:12
yumiさま
いつも素敵なコメントありがとうございます。
錦織君、負けちゃいましたね。残念!「もう勝てない相手はない」と言っていたあの時の錦織君はカッコよかった。リードされた時のメンタルがまだ弱いのかな。途中から気持ちが負けてたかもしれませんね。
胃袋の話。美味しいものを食べさせてくれるところに人は集まりますよね、自然に。私もご飯を食べさせてくれる人好きだもん(笑)お料理が好きでよかったー。

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