novembre 2015

30 novembre 2015


私は元々運動神経がいいので
一生怪我をすることはないと自惚れていました。 

ところが、一昨年の春に右肩を脱臼して
ものすごーく痛い思いをしました。
点滅している信号を全力疾走で渡ろうとして
信じられない転び方をしたのです。
完全に元に戻ったのはつい最近の気がします。
90%辺りから先がなかなか戻らなくて。

更に、3か月程前から左腕に違和感があって
痛いなぁ、と思いながら放っておいたら
立派な五十肩になってしまいました。 

これが痛いんだ。
横に広げたら垂直以上に上がらないし
後ろにも手が回らない。
服の脱ぎ着も不自由でしたが、医者嫌いの私。
脱臼だって通院をサボっても治ったんだから
そのうち治るだろうと放っておきました。
でも、どんどん悪くなるばかり。

それが昨日、遊びに来ていた友だちと
中国整体に行って治療を受けると、
リンパをグリグリされてそりゃあもう痛かったけど
3か月ぶりに五十肩から解放されたのでした。
腕をぐるぐる回せるなんて夢のようです。
恐るべし、中国整体!

すっかりご機嫌になった私は、
今日その友だちを誘って銭湯に行きました。
いい気分でお湯で温まって
今度は露天風呂に行こうと歩いていたら
なんと信じられないことに、
滑って思いっ切り転んでしまったのです。

銭湯で素っ裸で。
恥ずかしいのなんのって。

その直前に小さな男の子が走っているのを見て
「ああいうの、怖いよね」
と話したばかりでした。

その時、反射的に右手をついてしまいました。
瞬間手首に激痛が走りましたが
指を動かしたら動くから大丈夫かなと思った。
でも、手首を捻るとゴキゴキと嫌な音がして
そのうち気分が悪くなってきました。

こりゃ、タダゴトではないな。

先に露天風呂に行っていた友だちのところに
よろよろと歩いて行って
「転んで手首をやっちゃった」
と言うと、友だちは慌てて
「すぐに出て病院へ行こう」
と、近所の整形外科に連れて行ってくれました。

結果は骨折、全治5週間。
ええええー、昨日五十肩が治ったばかりなのに
今度は骨折かい!

私はギブスをされ、三角巾をつけられて
またまた情けない姿になりました。
フランシスとのご対面はギブス付きです。

でもね、脱臼の時もそうだったけど
私って転び方が上手いから
ほかは打ち身さえないのよね。
おまけに痛みに鈍感だから大して痛くもない。

そしてタフな私は
左手だけでどこまでできるか早速挑戦。
車の運転はオーケー。
パソコンも何とか大丈夫。
お化粧が左手でもできることは
脱臼のときに実証済みです。
意外と何でも大丈夫なのよね。

時々うっかり右手を使いそうになって
激痛が走るけど、
これは左手生活に慣れれば問題なし。

あの男の子の身代わりになったのだと
勝手に人助けした気になっていますが、
次から次に忙しい女であります。


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29 novembre 2015


地球は46億年の歴史の中で
スケールの大きなイベントを繰り返しています。
たとえば地球の自転軸の磁極が逆転する
「ポールシフト」と呼ばれる現象。

地球は大きな磁石で
地磁気の磁極は、数万年~数十万年の頻度で
N極とS極が反転しています。
過去360万年に11回逆転していて
前回は77万年前でした。

氷河期と間氷期の繰り返しも
地球のダイナミックな周期の1つ。

最近の研究から、この環境の変化は
地球の公転軌道にあるとわかっています。
つまり太陽から遠い軌道を取る時は氷河期、
太陽に近い軌道の時は間氷期が訪れるのです。

1回の氷期(氷河期)は10万年程度、
氷期と氷期の間の温暖な間氷期は約1万年。
過去100万年にこれが8回ありました。
意外なことに、氷に覆われている期間の方が
遥かに多いんですね。

最終氷期から1万3000年経った今、
地球は次の氷河期に向かっています。
いずれ何世紀かかけて、
地球は氷に覆われていく運命にある。

さて、ヒトは約20万年前に誕生したといいます。
その間、氷期も間氷期もあったわけですが、
地表が氷に覆われた極寒の時期にも
気温上昇による急激な温暖化にも
ちゃんと適応して生き延びたのだからエライ。

氷期は狩猟生活が中心です。
それが間氷期になると、
一部は獲物の移動に伴って北へ移動し、
一部は残って農耕を始めます。

気候は数世紀かけて変化していくので
ヒトは順応しながら生き長らえます。
想像以上にタフだったと研究者は驚きます。

今、注目すべきは
次の氷期が突然始まる可能性があること。
理由は端折りますが、
それは北米やヨーロッパの急激な寒冷化から
始まるといわれています。

今抱えている人口や生活環境を考えたら
一刻も早く対策を考えなければ人類存亡の危機。
愚かな戦争なんてしている暇はないのです。

ヒトの祖先が気候に順応して生き延びたように
私たちもタフに命を繋がなくてはなりません。

食糧をどうやって確保していくか、
何処にどんな形で住んでいくか、
人種や宗教を越えて考えなければならない
たくさんの課題があります。

愛がなければヒトは絶滅します。
本当に、戦争している暇なんてないんだよね。



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28 novembre 2015


あの日、
ハニーは抑えられない怒りを全身に漲らせ
私を睨みつけて言いました。
「消えて。もう二度と顔も見たくない」

彼がそう言うからにはそうなるでしょう。
彼にとってイスラムの教えは絶対です。
宇宙に強制終了されて
私はある意味ホッとしていました。

これで彼と別れられる。

彼には申し訳ないことをしちゃったけど、
これ以外の方法はなかったのかもしれないと
私は深く納得していました。

ところが、

なんと彼から連絡が来たのです。
スカイプのチャットに "crazy woman" って。

何か文句を言いたいのだなと思いましたが
その時私は外出中だったので
とりあえず放っておきました。

すると今度は
Gmailのチャットで話しかけてきました。
私は自分のしたことを恥じていたので
謝るだけは謝ろうと思って返事をしました。
"I'm so sorry" 

彼はそれに応えて、私を散々罵倒しました。
やっぱり言うだけ言わないと気が済まないんだ。
私は特に反論もせずそれを聞いていました。
そして、気が済むまで言わせた後に言いました。
「本当にごめん。でも、もう話しかけないで」

するとハニーは、今の今まで口汚く私を罵った
その同じ口で言いました。

"I love you. I miss you"

「なんで? だって私を許せないんでしょ?」
「許さないよ。でも好きなんだ」

彼は今日、仕事先から
タクシーを飛ばして私に会いに来ました。 
1時間位しかいられないけど
どうしても会いたいからって。
彼がタクシーで来るなんて青天の霹靂です。

「あんなに怒ってごめん」
「謝る必要ないよ。
 あなたが怒るようなことをしたんだから」
「君を失ったかと思った」
彼は私をやさしく抱きしめました。

お腹が空いているというので
私はダイエット中の彼にサラダを作り
彼はそれを「美味しい」と言って平らげました。

私たちは、ただ話していました。
テーブルで向かい合って、
何事もなかったかのように。
それは、今までで一番穏やかな時間でした。

この恋愛劇を私は楽しんでしまいました。
せっかく強制終了されたのに
宇宙の意思に逆らって再起動です。

友だちが皆あんなに喜んでいたのに
フランシスが来るのに
未来のない関係なのに。

ホント、駄目な女だよね。
友だちの皆さま、ごめんなさい。
でも、どうせ長続きはしないから勘弁しておくれ。



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27 novembre 2015


私は、フランス語を始めて暫くしたとき
早く上達したくてあるサイトに登録しました。
「マルチリンガルネットワーク」といって、
英語以外の母国語を持つ人たちが
メル友を作るためのサイトです。

私はフランス語で登録していたので、
そこでは日本人の友だちを探している
フランス人と知り合うことになります。

私みたいに語学交流したい人もいれば
出会いを求めている人もいて様々ですが
私の印象では他のサイトよりまともな人が多い。

そのサイトで、私は作家のロージーや
画家のジャンノや他の何人かと知り合いました。
フランシスと知り合ったのもそのサイトです。

私は多い時で同時に5人と文通していましたが
ピエールもその時のメル友の1人。
彼とはお互いの言語を真剣に教え合って
本当に良い語学仲間になりました。

一昨年、新婚の妻オレリーと日本に来た時は
浅草界隈を案内したり
ウチでパーティーを開いたりして
とっても楽しい時間を過ごしました。
こういう交流って本当に楽しい。

ピエールたちはパリに住んでいます。
この1年程、すっかりご無沙汰していたのですが
パリでテロがあった後にメールしたら
昨日無事を知らせる長いメールがきました。
よかった。

このサイトは基本がメル友探しなので
フランスに住むフランス人がメインです。
なので、直接会うことはなかなかない。
メールだけで友情を温めて
機会があればお互いを訪ねるという感じです。

一方、デーティングサイトは違う。
出会いを求めているならこっちの方が早いけど
そこにいる人たちは玉石混交。
モチロンいい人もいると思いますが、 
怪しいヤツだってたくさんいます。
因みにハニーと知り合ったのはこっち。

私は特殊能力があるので
危険な人と出会うことはありませんが、
脇の甘い人は気を付けなければなりません。
遊ばれてポイということもあるだろうし、
詐欺師がいないとも限らないからね。

こういうサイトは上手に使えばとても面白い。
居ながらにして海外に友だちが作れるし
運が良ければいい人と出会うこともできます。

インターネットで世界は小さくなりました。
もう国境なんて意味がない気がしちゃうよね。 



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26 novembre 2015


フランス語のレッスンの時、
ついに来世のダーリンに
フランシスが来ることを話しました。

「来月、あるフランス人が来るの。
暫くうちに滞在するからパーティを開こうと思って」
「いいね。ところでどういう人なの?」
「ううん、なんと説明していいのやら…」

来世のダーリンは不思議そうな顔をしましたが
それでも一緒に手帳を開いて日程を決めました。
私の描くストーリーの中では
将来彼らは一緒に仕事をすることになっています。
だから、ここで紹介しておく必要があります。

第一、パーティに来世のダーリンは欠かせません。
そもそもの始まりは、彼とお近づきになる為で、
彼がポンッといい音を立ててワインを開けたり
ワインの薀蓄を語るのを
私は惚れぼれとしながら聞いていたものです。

もう何回パーティを開いたかわかりませんが
お蔭で私は散々いい思いをし、
彼ともすっかり仲良しになりました。

この前彼と一緒に自由ヶ丘に買いに行った
シャンパンが3本あるし、
久しぶりに腕を振るって美味しいものを作ろう。
私は友だちにご飯を振る舞うのが大好きです。

好きな人たちと一緒に食べるのは楽しい。
そして、自分が作った料理を
みんなが喜んで食べてくれるのは嬉しい。
今から少しずつメニューを考えておかねば。

フランシスにパーティのことを話したら
「えええ、助けてー!」
と冗談めかして言いました。
彼は外国で1人暮らしだからあまり人と会わないし
私ほど社交的なタイプではないのかもしれない。

でも、アウェイなんだから覚悟して。
友だちを見れば私のこともよくわかると思う。
それに一緒に食べたり飲んだりすれば
みんなすぐに仲良くなっちゃうよ。

そして私も、みんなの中にいる彼を見て
彼のことを知ることができます。
なんたってお試し同棲生活ですから
何が起こるかわかりません。

いずれにしても、今年のクリスマスは
きっと最高に盛り上がることでしょう。 
うん、楽しみであります。 



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25 novembre 2015


紅葉を見に秩父に行ってきました。
秩父三大神社の1つ寶登山神社から長瀞へ、
最終目的は、標高1102メートルに鎮座する
同じく秩父三社の1つ三峯神社です。 

三峯神社はヤマトタケル伝説やお犬様信仰など
数多くの伝説が残り
関東最強のパワースポットとしても知られます。

オオカミの姿をした狛犬に守られた
珍しい「三ツ鳥居」をくぐると、
中は聖域らしい張りつめた空気に変わります。
おお、期待できるね。

この神社は、かなり「気」が強いので
きちんとした決意を持ってお参りしないと
パワーに負けるらしいと聞き、
気持ちが引き締まります。

さて、本堂に向かって参道を歩いていると
向こうから白い道着に黒帯を締めた外国人が
数人歩いてきました。

「なんなんだろうね、あの人たち」
と、友だちと話しながら更に進むと
立派な山門のところでは同じ装束の別の外国人が
空手のポーズで写真を撮っています。
「なんじゃ?あれは」

その脇を通って更に進むと
今度はもっと大勢の黒帯の道着姿の外国人が、
何処からかわらわらと湧いて来ます。
すれ違いざまに聞こえて来る言語は
ロシア語に似た響きの聞きなれない言葉。

おや、道着に「ポリューシカ」と書いてあるぞ。
どうやらポーランド人らしい。

いつか、ロシア人の結婚式に呼ばれて
愛宕神社に行った時のことを思い出しました。
愛宕神社は本殿も境内も着物姿のロシア人で溢れて
なんとも不思議な光景でした。

三峯神社の境内は、その時のように
どこもかしこも道着姿のポーリュシカ野郎だらけ。
彼らはありとあらゆる場所で
ポーズを取っては写真に収めています。

もう気が散っちゃって
どこがパワースポットだかわかりゃしない。

後で調べたら、
どうやら極心会空手の冬季合宿だったらしい。
大山倍達が、尊敬する宮本武蔵ゆかりのこの地を
合宿の場所に定めたということで、
境内にそびえる日本武尊銅像の近くには
大山倍達の顕彰碑も建てられていました。

もちろんそこでもポリューシカ野郎たちは
ポーズをキメています。

私って、最強のパワースポットではいつも
気が削がれてパワーを味わえないのね。
一昨年の夏に鞍馬山へ行った時も、
38度という気温に溶けそうになり
パワースポットどころではありませんでした。 

でも、とにかく行ったし、
お参りもしたし、
御朱印もいただいたし、
きっとご利益があるでしょう。 

と、こんな風に
今日もバカバカしい晩秋の1日が
静かに暮れていったのでした。 



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24 novembre 2015


世の中には出会いを求める人のための
様々なデーティングサイトがあります。

サイトには、友だちを探している人、
真面目な交際を求めている人、
一夜限りの出会いを求める人、
秘密の恋人を求めている人など
実に色々な人が登録しています。

その中で驚く程多いのが
日本人と結婚している外国人男性。
彼らは一様にこんなことを書いています。

「私は家族を心から愛していますが
 妻とは長い間セックスレスで
 恋人同士だった頃の甘い言葉もありません。
 私はもう一度ロマンスを味わいたい。
 私の状況を理解した上で長期間付き合える
 既婚女性を求めます」

彼らは正直といえば正直。
ハニーみたいに彼女がいることを
半年も隠していたのに比べたらマシです。

国際結婚している人でセックスレスだったら
夫がどんなに優しくて家族思いでも
浮気していると思った方がいい。

こういうのは
外国人に限らないのないかもしれないけど
日本人男性のことを私が知らないのは
単にそこに注目していないからで、
日本人でも同じかもしれません。

あ、よく考えたらウチもそうだった(笑)

夫たちは単にセックスを求めているのではなく
恋人同士の甘い関係を求めているのです。
優しい言葉や身体のふれあい、
自分を「男」として愛してくれる人。
ハニーが求めていたのも同じものでした。

で、サイトには同じような状況の女性もいます。
夫に不満を持つ既婚女性。
そこでうまくマッチングすれば愛人関係が成立し
お互いに家庭を守りながら
ロマンチックな時間を取り戻すというわけです。

それで均衡が保たれるなら
それもアリかもしれません。
でも、同じことを妻とはできないのかな。
いや、できないんだろうな。

関係が変わってしまったら元には戻れない。
男女の愛が家族愛に変わることはあっても
その逆はまずありません。
情熱は冷めるものだから。

老夫婦が手を繋いで歩いているのは
とても微笑ましい光景です。
考えてみたら、それってスゴイこと。

長い人生には色々あったはずだけど
それを乗り越えて今一緒にいるのですから、
バツイチの私から見れば奇跡のようなものです。

運命の人と思っても別れることがある。
逆に、それほどドキドキしない相手とでも
上手くやっていけることもあります。 
フランシスにはそれを期待しているんだ。   



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23 novembre 2015


私の身に起こったことは
現実世界の象徴だ、と思います。

今世界で起こっている悲劇のキーワードは
イスラム教です。
でも、神の名の下に行われている蛮行は
イスラムの教えを逸脱したもの。
本当のムスリムは平和を愛する人々です。 

もう5、6年前のことですが、
東京ジャーミィに行ったことがあります。
代々木上原にあるモスクです。
知り合いの若い女性写真家が
トルコの写真展を開いていたのです。

彼女は、モスクの美しいモザイクや
イスラムのやさしい人々に惹かれて
毎年1人で中東諸国を訪れています。

その彼女が力を込めて言いました。
「イスラムの人たちは心温かで
 おもてなしの心を持った平和な人々。
 怖い思いをしたことなんて1度もないですよ」

モスクでは、単語帳のように綴られた
「40のハディース」をもらってきました。
ハディースというのはイスラムの教えです。
そこに書かれていたのは
やさしい愛の言葉ばかりでした。
  
私はハニーと知り合うまで
イスラム教のことを殆ど知りませんでした。
フランス社会の中で
ムスリムが置かれている立場についても
まったく知らなかった。

私は彼の信仰を理解しているつもりでしたが
ついタブーに触れてしまいました。
私に悪気はなかったのです。
でも、彼にとっては許しがたいことだった。

博愛主義者を自負している私でさえ
あんな間違いをしてしまったのです。
こういうすれ違いが積もり積もって
世界は今みたいになってしまったのだと思う。

折しも、フランスで事件があったのとほぼ同時に
ハニーと私の間にこういうことが起きたのは
とても象徴的だと思います。

フランスは今、どこもかしこも警官と軍隊だらけ。
ベルギーでは地下鉄が封鎖されています。
パリの街中に銃を構えた軍隊がいるなんて
信じられない光景だとフランシスも言います。

ローマ法王が、今の世界情勢を見て
「第三次世界大戦だ」と言ったそうです。
そうかもしれません。
でも、そうあってほしくない。

人類は、もう引き返せないのだろうか。



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22 novembre 2015


コンビニで「まるごとバナナ」を見たら
ハニーのことを思い出しました。
彼はあれが大好きなのです。

そりゃ、ハニーのことはポイですけど、
私、恋愛経験少ないからね。
2年も付き合った人は夫以来彼が初めてだし 
彼の影をいきなり消すのは難しい。

彼が使っていたお箸を見る度、
ポールのカヌレを見る度、
彼の職場の近くを通る度、
私は彼を思い出すでしょう。
暫くの間は。 

友だちは皆、
「よくやった!」
「宇宙に1票!」
と、この結末を喜んでいます。

わかっているんだ。
彼のように面倒くさいオトコは
ずっと一緒にいたら疲れます。
だから、もし彼がフリーだったとしても
はじめから無理なのです。

でも、彼の孤独を知っているだけに、
私を信頼してくれていただけに、
最後の日のことが悔やまれます。

ハニーは言葉を出し惜しみする人でした。
とてもおしゃべりなのに
言って欲しいことは言わない。
不器用なんです。
 
「男ばかりの4人兄弟だから
 女性の気持ちがよくわからないんだよ」
と弁解していましたが、
確かにそうだったのかもしれません。

素敵なことは何もしてくれなかったし 
私はいつも彼の都合に振り回されていました。
私はもう往復100キロを走る必要もないし
ETCの請求額は今後ほぼゼロになると思う。

でも、私はとっても楽しかったの。
彼とご飯を食べながらフランスの話を聞いたり、
おしゃべりしながらドライブしたり、
仕事の悩みを聞いたり、
一緒に本を書く計画を立てたり、
ベッドで過ごしたりするのがね。

かつて恋い焦がれていた来世のダーリンみたいに
全身全霊で好きだったのとは違う。
「なんか好き」「ツボにハマる」という感じで
愛という程のものではなかったと思う。

だから本当に失恋した時のように
心が痛むわけではありません。
馴染んだものがなくなって物足りないような感じ。
大好きなぬいぐるみを失くしたみたいな。

そして、この感じが
すぐに消えてしまうこともわかっています。
私は離れていたらすぐに忘れちゃうから。
だから余計に味わいたい。
 
大好きだったけど、 
来世でまた会おうとは思わない人。
人生のほんの2年間を一緒に過ごしただけの人。

アデューって言えなかった。 
アデューは永遠の別れの時に言うさよならです。
別れる時にはカッコよくそう言いたかったのに。

こんなこと書いたら、
友だちに叱られるだろうな。
でも、すぐに治るから。




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21 novembre 2015


私が今仕事をもらっている広告代理店は
社員9人の小さな会社です。
私を含めると、男性5人、女性5人。

不思議だなぁ、と思うのは
皆勤続10年以上でアットホームな会社なのに
お互いのプライベートを知らないこと。

私は社員ではないから
毎月一定の期間だけ出社して仕事をします。
付き合いは長いけど外部の人間。
そのせいなのか、私と2人になったときに
みんな自分のことを話したがります。

デザイナーの男子は、
9歳年上の奥さんのことや2匹の猫のこと、
その子たちが病気でどんなに大変だったか、
また、ついには死んでしまって
奥さんがどんなに嘆き悲しんだかを
取材で一緒に出かける度に話します。

彼の猫のことは多分誰も知らないし
彼がナチュラリストだということも
誰も気づいていないでしょう。

また、ライターの女子は2人でお昼を食べる度に
ルーマニア人の恋人の話をしてくれました。
私は6年前から彼のことを聞いていましたが、
他の人たちは、彼女が去年結婚するまで
彼の存在すら知らなかったのです。
普段は女子全員でお弁当を食べているのに。

社長でさえそうで、
幹部以外に話せないような大事なことまで
私に話してくれます。
私が思ったことをズバズバと遠慮なく言うから
それが聞きたいのかもしれません。

デザイナーの男子が言いました。
「この会社は和やかだけど仲がいいわけではない」
なるほど、言い得て妙だな。
仲がいいという程、お互いに関心を持っていない。

私はその中では異色です。
こんな風だから色んなことをオープンに話します。
流石にフランス人たちの話はしませんが。
そして、みんなに関心を示す。
興味本位ということではなく
その人に関心を持っているとわかる態度で接します。

人は誰でも話したいのです。
共感を得られそうな相手を見つけて話したい。
本当にわかり合おうと思ったら口に出さないと。
話さなければ他人の頭の中なんてわからないもん。

みんな私みたいに図々しくないから
社長に向かって言いたいことを言えません。
でも、本当はオープンに意見交換すれば
会社はもっといい方向に行くと思うの。 
いい会社なのにそれが残念だなぁ、
といつも思います。

言葉は神様が人間に与えてくれた宝物です。
せっかく持っている宝物だから
お互いをわかり合うために大いに使うべき。
いっぱい話して近づけば
お互いへの信頼感ももっと強くなります。



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